--HCROOMのスタンス--

★HCROOM が考える催眠の役割★

まず、催眠についてのテーマで、一番主張しておきたいことは、「催眠は、わたしちたちの誰もがもっている、幸せになりたいという願望達成を、とても強力にサポートできる」という一点です。

以下は、どうしてそういう結論に達し、こんな主張をするのかということを述べます。

まず「ヒプノシス(催眠)」について、私は次のような定義をもっています。

「ヒプノシス(催眠)とは、顕在意識を休ませ、潜在意識へのアクセスやコンタクト を可能にするテクニックの一つである。」と、いうものです。

そして、「ヒプノセラピー(催眠療法)とは、ヒーリング(癒し)効果を期待して、 上記のテクニックを用いることである。」と認識しています。

催眠を活かす方法のなかでも、私が特に興味深いと思っているのがヒプノセラピーです。 以下は、ヒプノセラピーについての考察になります。

ヒプノセラピーは、催眠のテクニックを用いて癒し効果を期待するものですが、 そもそも「癒された状態」「癒されていない状態」との違いはどこにあるのでしょうか。

まず「癒された状態」とは、こんな状態を指すのではないかと思われます。

一言で言えば、元気。肉体的にも精神生活的にも好調である。悩みのない状態。

なんでもうまくいくような気がする前向きな心の状態。自分のことが好きで、愛している。 信用している。自分の中にあるエネルギーを感じる。過去の過ちにとらわれず、現在に不満もなく、 未来に対する不安もない状態。集中したい時に集中できる。「今」という瞬間を楽しんでいる状態。

それは、自分自身とのコミュニケーションがとてもスムーズな状態、自分がやりたいことを、 やりたい時に、自分の望む方法で行動に移すことができる。 真の豊かさを備えた「幸せな状態」であると思われます。

では、「癒されていない状態」とは、どんな状態でしょうか。

疲れている。体調不良である。体に痛みがある。落ち着かない。 常になにか気になる不安や、不満を抱えている。

過去の過ちにとらわれ後悔ばかり感じ続けている。嫌いな人のことが頭から離れない。自分のことが嫌い。 自分のことが信用できない。

自分の中にエネルギーが感じられない。このままでは、不幸になると思っている。過去に対する後悔や、 未来への不安、現在の状態に対する不満にばかり、気を取られて、「今」に集中できない。気力がないと思う。

自分は生きている価値がないと思う。不幸を感じている。

自分以外のもの、たとえば、お金や仕事、他人に対する依存が強く、 自分が感じている不満や不安は他人や社会からもたらされたものだと思っている。 自分はだれからも愛されていないと思う。そして、そんな自分を自分も愛していないと思っている。 他のことが気になって自分が望んでいる行動がとれない。 自分がやりたいことは、どうせ実現できないと行動する前からあきらめている。

「癒されていない状態」とは、自分とのコミュニケーションがうまくいっていないときにおこる状態だと、 私は思います。

しかし自分とのコミュニケーションを密にしていけば、「癒されていない状態」→「癒された状態」へと 近づくことができます。これは、私の少ない経験からでも、確信をもって言えることです。

なぜなら、自分自身を癒す行為そのものが、自分との対話であり、 コミュニケーションであると私は考えているからです。

上記を踏まえてヒプノセラピーに話を戻すと、ヒプノセラピーとは、 催眠のテクニックを用いて、クライアントを「癒されていない状態」から→「癒された状態」 への変化をサポートする行為といえます。

なぜなら、「ヒプノシス(催眠)とは、顕在意識を休ませ、潜在意識へのアクセスやコンタクトを可能にする テクニックの一つである。」ために、ヒプノセラピーという行為は、 「クライアント自身が、自分の潜在意識と対話すること、コミュニケーションをとること」 をサポートする性質をもっているから。それは、意識の統合を促し、クライアントを 「癒されていない状態」から→「癒された状態」への変化をサポートすることに他ならないからです。

変化をサポートするという表現を使ったのは、ヒプノセラピーそのものに癒し効果があるのではなく、 あくまでクライアントが主体となって、ヒプノセラピストのサポートを受けながら、自分自身を癒し状態へ と導くものだからです。催眠状態になる為には、クライアントの参加意識が、とても重要であり、そもそも 参加したいという意思がなければ、催眠状態は成り立たないというのは、避けようのない事実です。

それでは、具体的にヒプノセラピーはどのような手法で、「癒されていない状態」から「癒された状態」 への変化をサポートするか、つまり「クライアント自身が、自分の潜在意識と対話すること」 をサポートするのでしょうか。

催眠療法の手法の一つとして、おもに、クライアントとの事前面談から、暗示文を考え、 催眠誘導によってリラックス状態になったクライアントに対して、暗示文による声かけをすることによって 潜在意識へ働きかけて、日常生活の中の行動修正を促すという手法があります。

この手法の中にも、クライアント自身による自分とのコミュニケーションが秘められています。

一見すると、顕在意識下での願望を潜在意識への暗示文として、 思い込ませるような一方的なコミュニケーションのように見えますが、 この手法は、顕在意識と潜在意識とを統合を間接的に助けています。

なぜなら、おもに行動修正の対象となる、喫煙、あがり症など、 ネガティブな考え方や行動をやめたいと思っている意思があるのに、 現実的な行動として日常生活の中でその意思を昇華できない。

つまり、意思と行動が統一できていない部分があることを自覚すること。 まず、そのこと自体が顕在意識と潜在意識とを統合する初めの一歩だからです。

修正したいと思うのに実現できていない自分の行動パターンに気づき、ヒプノセラピーによって、 行動修正を図る、または図ろうとする行動自体が、その人とその人自身の観念とのコミュニケーションに なるからです。

「意思と行動が統一されていない部分を統一することができる方法がある (その方法の一つとしてヒプノセラピーが存在している)」この事実を知ることによって、 クライアントは、意識と行動は統一できるものなのだと気づくことできます。

もうひとつのヒプノセラピーの手法として、潜在意識を細かく分けて、 トランスパーソナル、いわゆる超自我、ハイヤーセルフ、サブパーソナリティ、 インナーチャイルドなどの表現で人格化し、その部分と対話して、そもそもの行動修正にかかわる行動の発端に なった原因について、瞑想を深め、それぞれの存在を自分の一部として認識し、 対話することによって、自分の意識との統合を図る方法があります。

この手法も、根本的な目的は、顕在意識と潜在意識との統合であると私は考えています。 もともと、「意識」というものは、「ひとつ」であることを思い出す。これが意識の統合だと私は考えています。

では、なぜ意識の統合が、「癒されていない状態」から「癒された状態」への 変化をうながすと私は考えているのでしょうか。

それは、私が、魂、肉体、顕在意識、潜在意識、物質世界などの認識について 次のような認識を持っていることから始まっています。

(ここからの話は、とてもスピリチュアルなものになり、 宗教的な響きを持つことを自覚していますが、私は宗教的な主張するつもりはありませんので予め 了承していただきたいと思います。)

「魂、肉体、顕在意識、潜在意識、物質世界、これらのものはすべて一つのものであり互いに影響しあって 存在している。肉体は魂の一部であり、意識の中でも顕在意識、潜在意識という区別なく、 実はもともと一つの魂そのものであり、私たちの世界であるこの物質世界は、 自分の魂のなかを表現している世界であり、自分の意識そのものであるということ。」

ここで、私がこのような認識について述べたのは、最初に主張していることにつなげて いきたかったからです。

最初の主張は、「催眠は、わたしたちのだれしもがもっている、幸せになりたいという願望達成を、とても強力にサポートできる」というものです。

これまで何度か述べてきたように、幸せという状態が「癒された状態」と置き換えることは可能だと思っています

繰り返しになりますが、「癒された状態」とは、自分自身とのコミュニケーションがとてもスムーズな状態、 自分がやりたいことを、やりたい時に、自分の望む方法で行動に移すことができる。そういった状態。 つまり、普段の意識である顕在意識と、潜在意識が統合された状態、自分の意志と行動が一致している状態です。

そして、「癒されていない状態」である人は、意思と行動が統一できていない部分があること、 それらの部分をたくさんあることを自覚していない、あるいはたくさん自覚しているゆえに、どうにもならないと思っている。 魂、肉体、顕在意識、潜在意識、物質世界がそれぞれ分離している別のものだと思っているため、肉体で感じる痛み、 心が傷ついた痛み、苦しい身の上、経済状況などが、どうして自分の身に起こっているのかわからないで、 ただ痛みや苦しみに反応している状態であり、どうして自分の人生にこんなことが起こるか分からないまま混乱をきたします。

しかし、魂、肉体、顕在意識、潜在意識、物質世界が一つであること、そういう世界の捉え方もあるのだということを自覚し、 自分の人生は、自分の心そのものなのだということ、そして、なぜ今、自分が癒されていない状態と思うかは、 自分の心を見ていけば分かるものなのだということに気づくことができれば、ただ反応するだけの人生に一つの区切りがつきます。

何か自分の中に、不都合なことが起こり始めれば、これは自分の心の中にあるなにかが現実世界に表されているものなのだと 理解することができ、大慌てしなくなります。

例えるなら、自分が抱えている問題の鍵穴を見つけたようなものです。

あとは、自分の中にその鍵穴に合うカギを探していけばいいのだということがわかるでしょう。その作業は、楽しいものです。

自分の中の鍵穴に合うカギ探し、それは、自分の心なかで出来ること。 自分自身とのコミュニケーションを密にしていくことでできるものです。

そして、これまで述べてきたように自分自身とのコミュニケーションを密にしていくことに、 ヒプノセラピーはとてもとても強力に役立ちます。

ヒプノセラピーという手法は、「ヒーリング(癒し)効果を期待して、催眠のテクニックを用いること」です。

ゆえに、私は、「催眠は、わたしたちの誰もがもっている、幸せになりたいという願望達成を、 とても強力にサポートできる」と強く主張することができるのです。

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